レンタルサーバーの「同時アクセス数の制限」を解説【初心者向け】

出典:ロリポップ!公式サイト
503エラーが出る原因は、レンタルサーバーに同時アクセスの制限値(上限)があるから、という言葉を耳にします。
当記事は、この言葉のなかにある同時アクセスの制限値(上限)について分かりやすく説明したものです。
»»» 503エラーに強いレンタルサーバーを選ぶ方法はこちら


大まかな意味:同時に「ウェブサイトを見る」人数を制限する

同時アクセス数の制限は、ウェブサイトを同時に見ることができる人数を制限することです。
具体例で説明すると以下のとおりです。
同時アクセス数の制限(上限)値… 4
↓
ウェブサイトを同時に見ることができる人数…4
下記参照。

同時アクセス数の制限値をこえると、レンタルサーバーは「503エラー」を表示します。
503エラーが表示されると、ウェブサイトは表示されません。
参考:【ブログ初心者向け】503エラーの意味・表示された時の解決方法を説明
根拠
以下、情報が正しい根拠です。
GMOデジロックへの問合せ結果
ご質問いただいている「ウェブサーバーへの同時接続数」ですが 回答としては下記「【1】」になります。
>【1】ウェブサイトを同時に「見ることができる人数」の上限
> 同時アクセスの上限値が100ならば、100人が同時にウェブサイトを見ることができる
↓ 該当箇所…上段

カラフルボックスへの問合せ結果
ご質問いただきました「同時アクセス数」についてですが(中略) 。
回答としては
「【1】ウェブサイトを同時に「見ることができる人数」の上限
同時アクセスの上限値が100ならば、100人が同時にウェブサイトを見ることができる」
↓ 該当箇所…中段

以上で、大まかな説明は終了です。
「大まかな意味がわかればOK」という方は、下記リンクを押してください。
»»» 読みとばす
正確な意味:同時に「ウェブサイトとデータの送受信をする」人数を制限する

↑「ウェブサーバー」を「ウェブサイト」として見てください。
ウェブサイトを見ているときには、ウェブサイトとデータの送受信をしています。下記参照。
ウェブサイトを表示するとき
サイト表示に必要な「画像、HTML、CSSなど」をダウンロードする
お問い合わせフォームを利用するとき
「名前、電話番号など」のテキストデータを送信する
このデータの送受信を同時にしている人の数が同時アクセス数です。
そして、その人数を制限するのが同時アクセス数の制限です。
大まかな意味との違い
大まかな意味
同時に「ウェブサイトを見る人数」を制限する
正確な意味
同時に「ウェブサイトとデータの送受信をする人数」を制限する
上記2つの違いを、具体例を使って説明すると以下のとおりです。
①ウェブサイトを同時にみている人数…10
②データのダウンロード状況
- ダウンロード中…7人
- ダウンロード完了…3人
③サイトの同時アクセス数
- 大まかな意味…10
- 正確な意味…7
参考:データの送受信が終わった人は同時アクセス数から除外される
ウェブサイトとのデータ送受信が終わった人は、同時アクセス数から除外されます。
別の言いかたをすると、ウェブサイトの同時アクセス数は1減ります。
除外される理由は、データの送受信が終わるとウェブサイトとの接続が切れるからです。
言いかえると、ウェブサイトにアクセスしていない状態になるからです。

↑「ウェブサーバー」を「ウェブサイト」として見てください。
根拠
以下、情報が正しい根拠です
GMOデジロックからのメール
上限を100とした場合、「Webブラウザと Webサーバーとの通信」の同時並行接続数が100までとなります。
Webサイトの読み込みが終わると「WebブラウザとWebサーバーとの通信」は通常切断されますので、Webサイトを開いたままのブラウザが上限数以上あっても問題ありません。
↓ 下部にある【回答】部分

上限を100とした場合、
ブラウザとWebサーバーとの通信の同時並行接続数が、100までになる(中略)
サイトの読み込みが終わったらブラウザとWebサーバーとの通信は切断されるので サイトを開いたままのブラウザの数が上限数以上あっても問題ない(後略)
↓ 下部にある「例えばですが…」部分

レンタルサーバーが同時アクセス数を制限する理由【2つ】

レンタルサーバーが同時アクセス数を制限する理由は、次の2つです。
- 契約者が「サーバーの処理能力」を平等に使うため
- サーバーに不具合が発生するのを防ぐため
ここからは、上記2つについて分かりやすく説明していきます。
1.契約者が「サーバーの処理能力」を平等に使うため
一般的なレンタルサーバー※の場合、1台のサーバー(コンピュータ)を複数の契約者で使用しています。
別の言いかたをすると、サーバーの処理能力を「平等に」分け合って使用しています。
サーバーの処理能力を平等に分けるためには、「契約者ごとに使用できる処理能力」を制限する必要があります。
その方法として、レンタルサーバーは同時アクセス数を制限しています。
※一般的なレンタルサーバー…共用サーバー(月額料金9,000円以下ならば、ほぼ共用)
2.サーバーに不具合が発生するのを防ぐため

レンタルサーバーは、ウェブサイトを表示するたびに特定の処理をしています。
たくさんの人が同時にウェブサイトをみると、同時にたくさんの処理をする必要があります。
処理能力には限界があります。限界を超えると不具合が発生します。
不具合を発生させないためには、処理能力を超えないように作業量を調整する必要があります。
この調整方法として、レンタルサーバーは同時アクセス数を制限しています。
不具合が起こるとウェブサイトが表示されなくなる
同時アクセス数の上限がない(無制限)レンタルサーバーでも503エラーは起こる

同時アクセス数の上限がない(無制限)レンタルサーバーでも503エラーは起こります。以下、根拠です。
↓ ロリポップ「ハイスピードプラン」の同時アクセス数は無制限
※ハイスピードプラン・エンタープライズプランの同時アクセス数は無制限です。
↓ ロリポップ「ハイスピードプラン」でも503エラーは起こる

↓ 上記より該当する部分を抜粋
ハイスピードプランでは、同時アクセス数を基準に503エラーを返すという設定を行っておりませんが、少ないアクセス数でもサイトに設置されたコンテンツの処理によってサーバー側の負荷が高まった場合、503エラーを返すことがございます。
※サーバー側に不可を与える処理 … プログラムなど
「同時アクセス数の上限がないレンタルサーバー」が「503エラーに1番強いレンタルサーバー」とは断言できない
同時アクセス数の最大値(上限)がないレンタルサーバーでも503エラーが起きる、ということから次のことが言えます。
「同時アクセス数の上限がないレンタルサーバー」が「503エラーに1番強いレンタルサーバー」とは断言できない
そして、
503エラーに1番強いレンタルサーバーは、
「同時アクセス数の最大値がないレンタルサーバー」のなかで、「1番サーバー性能が高い」ところ
503エラーに強いレンタルサーバーを選ぶ方法
下記ページで説明しています。
同時アクセス数の制限値を公表しているレンタルサーバーは8社

同時アクセス数の制限値(上限値)を公表しているレンタルサーバーは少数です。
27社を調査したところ公表しているのは8社でした。
調査結果は、次の記事で紹介しています。
»»» レンタルサーバーの同時アクセス数を調査|具体的な数値を発見!
おわり
以上で、当記事は終了です。
レンタルサーバー用語説明
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